相続発生直後のあなた

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2直後

手続きが先

何から手をつけるのか、財産配分を考える前にまずするべきことは何か。

質問

 先日父が亡くなり葬儀も終了しましたが、何から手をつけていいのか分かりません。

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回答

 お疲れのことと思います。相続はお父様の死亡届を7日以内に本籍地又は届け人の所在地に提出することになっておりますのでお急ぎください。

 相続に関わる各種の手続は、死亡届を提出することで、親族の死亡が戸籍の上でも確定し、預貯金や不動産の名義変更がスタートします。

 お父様の死亡が戸籍上に記載されますと、あとは奥様やお子様が相続人として、相続の手続きを開始することとなります。

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ポイント

 後の相続手続きに必要となるため、お父様の除籍謄本を名義変更の必要な財産や口座の数だけ入手しておくと、後の手続きがスムーズに始められます。

解決ポイント

 相続で財産の名義変更には多くの時間と労力を要します。大切な時間、有効に使いましょう。

どう配分するか家族で相談

限られた財産をどう配分するか、これからも仲良い兄弟姉妹でいたい。

質問

 家族で父の残した財産を配分しようと思いますが、一般的にどのような方法で配分されているのでしょか。

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回答

 特殊なケースを除いて、一般のご家庭で多く見受けられる配分の方法は、自宅を妻、預貯金の一部をお子様というのが一般的です。
 
 自宅は夫と妻が二人で守ってきたと考えられ、また妻の老後の住居の確保という点から理解が得られやすのです。また、年金が妻に支給される場合には、預貯金の一部を子に配分されるのが多いのではないでしょうか。

 一方、民法という法律では、妻と子が2分の1ずつという配分になっているため、妻が自宅を相続すると、財産に占める自宅の金額割合が高くなり、2分の1を超えてしまうことがあります。

 しかし、妻が相続した自宅は、将来子供が相続することが想定されるため、法律に基づく配分割合にこだわることはないです。

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ポイント

 相続財産の配分は、妻に任せるというのがいいのですが、妻も遠慮して子供に任せるということが多いのです。誰も遠慮するのではなかなか決まりません。中立の専門家に相談することで、その負担が和らぐこともありますので相談してみるのも一法です。

解決ポイント

最優先は配偶者、兄弟は均等、分けられなければ現金化ということ

中立の人に相談してみたら

揉めない相続の王道があればいいのに

質問

 身内だけの話し合いで、父が残した財産を配分するのは正直しんどいです。別に沢山欲しいわけではありませんが、兄弟の関係が気まずくなることだけは避けたいのです。誰かに仲立ちしもらったほうがいいでしょうか。

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回答

 相続財産の配分に関する調整は弁護士の仕事となります。ただ、弁護士の先生に財産配分に関する調整をしてもらうとなると、ご兄弟もただ事でない感情を持つ可能性があります。

 もともと揉めることのない相続であれば、
① 自宅は妻、現金の一部を均等に子供残りを妻
② 自宅は妻と一緒に同居する子、預貯金は妻と同居しない子
というような配分が分かり易いでしょう。

 もちろん、子が将来自宅に住まいないということであれば、法定の相続割合で機械的に配分することも考えられます。この場合、将来住まなくなる自宅を売却することを念頭に入れ配分することも考えてみてはどうでしょうか。

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ポイント

 相続税の申告や納税が必要なケースでは、相続財産の配分の仕方如何で、納税額が異なることがあります。そのような場合には、税金上の有利不利も考慮して、相続財産の配分を決定されることがあります。

解決ポイント

 私は自分自身を客観的に見れるのです。でも相続となるとそうはいきません。客観的に見れる人が必要です。

どれぐらい財産あるの

残された書類が全て重要に見える。かと言って片づけなければゴミ屋敷化する。

質問

 父が残した財産を調べなければならないのですが、指針がなく困っています。どのように整理していけばいいのでしょうか。

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回答

 多くの相続案件で、財産を残す人が相続財産を詳細に記載したものを残してくれることは殆どありません。そこで、残された親族は、残された書類や電話帳から推理しながら財産のありかを探すという作業をすることになります。

 ところが、残された書類が何を意味するものかわからない、計算書や納税の領収書が見つかっても、それが必要な書類なのかどうなのかもわからないといことになりかねません。

 専門家であれば、残された沢山の書類の中から重要なものだけを拾い出し、後は廃棄するということもできるのですが、書類を見慣れない一般の方にとっては難儀な作業なのです。

 時間の節約と、大切なものを探し出すこと、専門家はコストに見合った仕事をしてくれます。

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ポイント

 相続財産は、金融機関に預けた預貯金、有価証券や生命保険契約、また、土地建物という不動産やゴルフ場の会員権などに分類されます。

 それぞれの財産ごとに、その存在を示す書類が保管されているものです。お父さんの生前の話や趣味から整理してみるしかありません。

解決ポイント

 財産の整理整頓。大切なものと捨ててもいいもの、財産に付帯する書類、初めての人に整理を強いるのは酷な話です。

保険金をもらった人、それも分けるの?

生命保険は亡くなった人が残した財産ではありません。保険金をらった人の財産です。

質問

 父が死んだら、私が受取人になる生命保険をかけていました。貰った保険金をほかの兄弟にも分けるのでしょうか。

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回答

 生命保険金は受取人の固有の財産であるため、相続の対象とはなりません。したがって、他の相続人に配分する必要はありませんが、心情的に残された不動産や預貯金に対して、配分を譲歩してもいいのではないでしょうか。
 
 もちろんそんな義務はありませんが、相続を機会に親族関係が希薄になることもあるため、よく話し合ったほうがいいでしょう。

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ポイント

 保険金を第三者の受け取りにしているようなケースでは、ことが複雑になります。

 生命保険は相続財産にはならないものの、相続税の対象となるため、家族全体の相続税を引き上げてしまいます。それも、保険契約をした人のお父さんの選択ということです。

解決ポイント

 保険金はもらった人の固有の財産なので、ほかの人に分ける必要はありません。でも、相続税の対象にはなります。

父が亡くなり住んでいたマンションの整理をするつもりですが、何から手を付けたらいいのでしょうか

親族が残した遺品のなかでも、家族で配分しなければならない預貯金や不動産などの権利証などを如何に探し出すかが課題となってきている。

質問

父は以前母と住んでいたいた一軒家を母の死後売却し、現在のマンションに買い替えたそうです。一人暮らしであったため、室内はものが散乱しており、重要なものがどこになるのかわからない状態です。勤めているときは、金融機関の支店長をしていたこともあり、それなりの資産も持っていたと考えられますが、重要な書類を見つけ出すために、会社を休んで整理する時間が取れず困っています。皆さんどのようにされているのでしょうか。

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回答

一般的には、重要な書類は机の引き出しや金庫の中というのが一般的ですが、高齢になるとどこに仕舞い込んだのかも分からなくなる場合があります。まず、金融機関の通帳類や不動産の権利証はどうしても探し出してもらいたいのですが、それも難しいとなると、最近は信用の置ける専門の遺品整理会社も現れてきており、ご自身が見つけてもらいたい書類や写真・物品などをその遺品整理業者に探してもらうというケースが増えてきました。

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ポイント

遺品の中で何が重要なものであるかもわからないことがあります。プロの支援は、時間の節約と大切なものをなくさないためにも考慮するべきです。

解決ポイント

忙しい身で遺品の整理となると時間がいくらあっても足りません。時間の節約と重要なものを区別し探し出してもらう、まさにプロの仕事です。

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